そんな僕でも愛してほしい。〜拾われた彼らとの運命〜
私はこれで一安心して、三日間お世話になった実家を出ることに決めた。
すぐに荷物をまとめて、スーツケースを両手で持ち上げて、足元が見えなくなりながらも階段を降りた。
「じゃ、ありがとね。また落ち着いたら帰ってくるから。」
そう言って外に出ようとしたとき、お母さんも、
『そうね、またいつでもきてちょうだい。次はお姉ちゃんとでも。』
お母さんはフニャっと笑ってこちらを見ていた。私も笑い返して、ドアを閉めた。
久しぶりの都会に私は少し、楽しみな気持ちになって、心が躍っていた。
「よし、長い電車の旅途中にでも、飼うもの決めるか。」
私は一人で呟いてから、次の電車を逃さないようにと、早歩きにした。