そんな僕でも愛してほしい。〜拾われた彼らとの運命〜
『あっぶなーい!なんとかセーフ!』
お皿を持ってうつ伏せになっていたのは、間違いなく慧だった。慧はお皿をその場において、私の方を向くと、頬を膨らませて、
『もう、光!だめだよ、食べ物を粗末にしちゃ!言ったでしょ?あの二人はすぐに帰ってくるって!それまで待ってよう?ね!』
私は慧のその真剣な表情に、うん、と頷くことしかできなかった。
私が頷いたのを見て、よし、と安心したのか冷蔵庫に向かった。
『あっ、そうだそうだ!家いこっか!この状況から救い出してくれるかもしれないし。』
慧はこちらを向くと、思いついたように手を叩いて提案してきた。
そういえば昨日、慧がそんなこと言ってたっけ。別に断る理由もないし、行くか。