そんな僕でも愛してほしい。〜拾われた彼らとの運命〜
それから散々、携帯に聞いていくスタイル。最初は慧も笑いながらその光景を見ていた。
そんな表情も私は気にせずに、そのスタイルを貫いた。
そうしてる内に、慧が大声で叫んだ。
『ここ!ここだ!ここここ!
俺の家だよ、ここ!』
大声をあげながら、慧が指をさしたのは、豪邸という名にふさわしい家だった。
さすが年収1300万。
恐るべし1300万。
良かった〜、清楚な格好できて。
いつもの私服で来たら、絶対に嫌われる。
そんな嫌われている人と、自分の息子が同居してるなんて、知ったときには、嫌われるじゃすまないかもしれない。殺されるな、きっと。
そんなことを考えて、不安になって立ち止まってしまった私。
慧は振り返って、そんな私に気付いて言った。
『大丈夫だよ。うちの父さんは、バカにしたりする人じゃないからさ。』