東と西の恋

日常の終わり

どうもこんにちは 皆様 。
さっきから変質者とも呼べる行動ばかりしている四風 月華です。

でも、けっっっして変質者ではないんです!

実は私学生と、ある職業をやってまして
それがいわゆる陰陽師というやつでこうしてさっきの気持ち悪い異形 妖という奴を退治してます。

私は陰陽師の家系に生まれしかもその四風家は陰陽師一族の中で最も力の強い家なんです。

その中に生まれた私はもちろん力を受け継いたんだけど、現代当主である父(歴代最高と、謳われた)をも圧倒的に凌ぐ力を持ち今こうして人に害をなす妖を退治をしております。

力が強い故にもし暴走したら大変だから力をある程度封印ますけどね。
さっきの妖も依頼を受けて退治しておりました。

それにさっき言ったように力が強いゆえか必ず妖を退治をするとこのようにこの世には咲かない花があるんです。

それを私は自分と同じ月華とよんでいてとても綺麗で好きです。
まぁ、こんな感じでいつものような日常だと思ったのだけれども…

帰る途中出会ってしまった。

「ふぅ、今日も疲れた〜」

いつものように何ら変わりなく歩いていると何かを感じた 何かついてくる 妖が。

とりあえず、物をを出すふりをしてサブバの口を開ける。
相手がギリギリの所で迫るまで普通に歩く。

全ては一瞬だった。
サブバから術を施した護身用の折りたたみ傘を出し、振り返るのと同時に相手の喉元に傘を構える。

立っていたのは色気のある綺麗な男の人で 私と同じ歳くらいに見える。
キラキラと輝く金色の髪、深みのある青の目。
顔つきは日本人よりだからハーフだろう。
しっかしイケメンだ。まごうことなきイケメン。
だけど、人間に見えて人間じゃなかった。

「あなた何者」

顔はとても整っており少し癖のある長い髪を後ろでゆるく束ねている。
美形以外何ら他の人と変わらないように見える彼は確実に妖だ。

「あれま、気づいとったんやなぁ」

口調は京都弁で少し低めのとてもいい声だ。
多分こういうのをクラスの女子が騒いでいたイケボと言うやつだろう。

「えぇ、最初から」

「うまく気配消したんやけどなぁ」

「もう一度聞きますあなた何者」

次のうち彼から驚愕の言葉を聞いた。

「ヴァンパイヤや」

彼の目が紅く変わり怪しく煌めく。
身の危険を感じとっさに離れる。

「あ~ぁ、バレてしもうた 気づかれへんと思うたんやけどなぁ」

「何しようとした」

問いただすが、

「壁よ 我が身を悪しき手から守り給え!」

殺気を感じ結界を張る。
張った瞬間 手と足と首が長い面長の人型の妖が私に向かって攻撃をする。

「ちょっと!あんた一体何したの!」

いつの間にか自分だけ安全な少し離れたところにいてこちらを観察している ヴァンパイヤに向かって叫ぶ。

「何もしてへんよ」

と、言うがいまいち信用できない。
とにかくこいつが犯人だろうとなかろうと今は、目の前にいる妖をどうにかしなければ。

攻撃をしようと印を構えると知能があるのか陰陽師だと察し私から離れる。
人に見られると厄介なので私達が見えないように術をかける。

「アァア……ァ」

妖がだらだらとよだれをこぼす。
正直に言ってメチャクチャ気持ち悪い!
こんなものさっさと片付けねば。
邪魔なメガネとマスクと髪の毛のゴムもとった。

「さてと、これで心置きなく戦えるわ。
妖さん 遊びましょ」

悪役も真っ青な黒い笑みを浮かべ戦闘態勢をとると、怖気づいたのか標的を変え私を軽く超えるくらいに飛びヴァンパイヤに襲いかかる。
とっさにやばいと思い、

「壁よ!かの者の身を悪しき者から守り給え!」

ヴァンパイヤが襲われる前に結界を作り
妖のところまで走る。
そして、

「あんたの相手は、私でしょうが!」

綺麗に飛び蹴りをする。

「ヒュー なかなかやんなぁ」

「あんたも呑気に見学なんかしてんじゃない!!」

怒るが当の本人は全く気にしていない。

「一発で絶対に仕留める!」

「お〜 こわ」

横で何か聞こえるが無視する。

「我は術者月華 雷鳴よ!悪しき者に当たれ!!」

雲ひとつない晴天の空にゴロゴロと雷の音が聞こえると同時に妖に雷が当たる。
妖がいた所にはいつものように月華が一輪あった。

拾おうとすると先にヴァンパイヤに取られてしまう。

「返して」

「気に行った」

ヴァンパイヤがなにか言うがうまく聞き取れなかった。

「え?」
「俺の名前は東雲 (しののめ) 東雲 彰(あきら)や」

と名乗り、

「わっ!」

衝撃を感じ気づいた時ら私は彼に抱きしめられていた。

「なっ!」

恥ずかしさで体温が上昇する。

「よろしゅうしてな」

そう言って耳元で囁く。
ボンと言って頭がオーバーヒートを起こすが、

「初心で可愛ええなぁ」

からかわれたと思い現実に引き戻され怒りがこみ上げる。

「放してっ!!」

東雲とか言うやつを見るとニヤニヤしている。

「Eの65 俺好みや」

言われた途端さっきより強い怒りがこみ上げる。
バストを言い当てられたのだ。
それも正確に!

「こっ、この変態ヤロー!!」

ドゴッ

その後、顔を真っ赤にした月華が東雲彰の頭に回し蹴りを綺麗にきめ、しばらくそのまま動かなかった。

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