東と西の恋

私の事情

イライラした気持ちで家に帰り自分の部屋に閉じこもる 。

最悪!あのクソ野郎!!二度と会うものか
今度あったら滅してやる!

そこで気づいた。

あ、華取り返すの忘れてた。
まぁいっか もう二度とあんな奴に会いたくないし!

「月華 ご飯よー。」

「はーい 今行くー。」

母がご飯のため私を呼ぶ声が聞こえる。
さっ、気分切り替えよう。


家なのでマスクを取り、リビングに行くと食卓にはもう晩ご飯が用意されていた。

「いただきまーす。」

母と父と三人でご飯を食べていると父が

「月華 最近、不審者が出たらしいから気をつけなさい。」

と言ってきた。

「うん わかった。」

私の父親は、とても心配症で小さい頃私が
誘拐されたことがあってそれから メガネとマスクと三つ編みをやらされ&護身術として武道を習わされた。

教養として数ヶ国の言語も習わされた。
高校で習う勉強も全て終わったが
目立たないようにする為平々凡々を装っている。

今や妖退治の為剣術もできるようになった。
だから運動神経と勉強は完璧である。
ただ、隠さなければならないが

「お父さん そろそろ、自分の身も自分で守れるから三つ編みとマスク外してもいい?」

思いっきって前から思っていたことを言ってみた。
すると、苦虫を噛み潰した顔になって

「ん〜〜 」

考えこまれてしまった。
まぁ、当たり前だろう。 自慢じゃないがなんてったて超が付くほどの過保護だもん。
そりゃあ唸るわ。

だがここで引き下がるほどの私ではない!
だって 三つ編みは戦ってると重いし、当たると痛い マスクは息が上がるのがどうしても早くなる。 なんと言っても邪魔。

「メガネはしてるからダメ?」

と上目遣いで言ってみる。

「ん〜」

更に渋い顔になってしまった。
ダメだこりゃ いつまでたっても答えは出なさそうだし さっさと仕事行くまで寝よ。

「じゃあ考えといてくれる? ご馳走様でした。 それじゃ、寝てくるね。」

食べ終わった食器を片付け支度をするため
自分の部屋に行く。
考えといてくれるといいな。

私は陰陽師の仕事として夜中に出なくてはならない。
それから帰ってきて少し寝て高校へ行くので少しでも寝ておきたい。

スマホの目覚ましをかけ、電気を消し布団の中に入るそのまま私はまどろみの中に落ちる。


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