東と西の恋
出会い (東雲彰の心)
いつものように散歩がてらに血を拝借できる女性を探している時やった。
かすかにええ香いが微かにして探してみると一人の少女から漂ってきとった。
歳は、自分くらいの高校生で見た目はいかにも優等生な真面目ちゃんやった。
だけどその少女は不思議な子や。
見た目に反して彼女の力は抑えられていんやけど結構強く、穢れなんか一切知らないような綺麗な力で同時にとても艶やかや。
美しくさえ思う。
俺は、興味を惹かれいたずらを仕掛けてみる。
彼女の後をつけて後ろから襲いかかってみると寸前で喉元に折りたたみの傘を突きつけられた。
身体能力もかなり良くますます興味を持った。
「あなた何者」
声を聞いてみたらとても良い声やった。
凛として可愛らしい声。
「あれま、気付いとったんやなぁ」
かなり気配は消していたのだがあっさり気づかれてしまった。
「もう一度聞きますあなた何者」
威嚇しながら尋ねる。
「ヴァンパイアや」
あっさりと正体をばらすと彼女はとてもびっくりしとった。
ここでまた、いたずらを仕掛けてみる。
即座に彼女は察知し俺から離れる。
「あ~ぁ、バレてしもうた 気づかれへんと思うたんやけどなぁ」
「何しようとした」
彼女が言い終わった後何かが襲ってくる。
彼女はとっさに結界を作り俺はある程度離れる。
襲ってきたのは妖やった。
すぐに彼女から自分が何かしたのかと疑われてしもうた。
彼女はメガネ、マスク、髪のゴムを外す。
そして彼女の素顔はとても整っていて、どこかツンとして、いわゆるクールビューティー系の美少女やった。
髪は三つ編みをしていのだが跡は付いておらず黒く艶やかでサラサラとしており絹のようだ。
肌は白くて、唇は艶やかに紅く目はパッチリしており少しつり目なのが余計に良い。
猫を連想するような絶世の美少女や。
彼女は戦闘態勢をとると妖が彼女ではなく
俺に標的を変えた。
返り討ちにしてやろうとしたら彼女が俺を守るために結界を作った。
彼女が妖に飛び蹴りを浴びせる。
惜しい、あと少しで見えたのに。
何をかって?それは秘密♡
「我は術者月華 雷鳴よ!悪しき者に当たれ!!」
自分の中で電撃が走ったような感覚が襲う。
その姿はとても美しく、可憐で、芯通った強さや。目が離せん。
妖が消滅すると何故かそこには華があった。
今まで見たことも無いような華や。
どうしてやろうか。見たことも無いのにどこかで見たような気がする。
華を拾う。
「返して」
彼女のことをもっと知りたい。
彼女の色んな表情をもっと見てみたい。
彼女に近づきたい。
気がつけばそう思って、いつの間にか彼女を抱き寄せとった。
彼女は赤くなっている。
可愛い。
それに柔らかくてえらい、いい匂いがする。
しかし胸がえらい大きいな。
彼女を離してそれを伝えると回し蹴りを決められた。
ええもん見られたわ。
そんな彼女の出会いやった。