p&f.

#3

そうこうしてるうちに
いつのまにかユリの家に着いた。

『でか…。』
タイキが思わず呟く。

タイキが言う通りユリの家はでかかった。
入ると一階は美容室になっていた。

『ユリさんの家って美容院かなんかですか?』
タイキのその問いかけに
ユリは首を振った。

『専門に通ってる時、両親が練習用に作ったんですよ。』
『金持ちー…。』
サクラのつぶやきに
またあの表情で笑う。


『先にサクラさんカラーやります?
コーヒー淹れるんでお二人は良かったら上で待っててください。』

そういうと俺とタイキは2階へ案内された。
2階へ上がる階段の上にさらに階段は続いてる。
きっと上にも部屋があるんだろう。

玄関を入った時奥に地下への階段が見えた。


どうなってんだこの家は。
どんだけ広いんだよ。
そう思いながらユリに続いて部屋に入る。

リビングらしき部屋には
誰もおらず綺麗な家具が
並んでいるだけだった。

誰もが羨むような家。
綺麗で広くて家具もオシャレで。
なのにどことなく静けさを放っていた。


『テレビでも見ててください。』
そう言って俺らに
コーヒーと軽くお菓子を置いていくと
下へ降りて行った。

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