p&f.
俺らが帰る頃には
タイキも綺麗に染め直されてて
2階で2人は話していた。

『ただいまー。』
『おかえりなさい。』

ユリは立ち上がると俺が持っていた荷物を半分持ってテーブルの上に置いた。

『カケルさんはいいですか?
カットしなくて。』
前髪が少し目にかかっていたのを見てか
ユリはそう言った。

『んー、じゃあちょっと切って。』
『じゃあ、下いきましょう。
2人とも先呑んでてください。』

そういうとサクラとタイキは
はーいと返事をした。


美容室の電気をつけると
ユリは棚からハサミとクシを取り出した。
俺を椅子に座らせると
俺の顔を覗き込み
前髪にクシを通した。


『これくらい?』
『ほんと目にかからないギリギリで。』
『了解です。』

マヒロさんは髪の毛を
切りすぎる。
ていうかあの人すぐ短くしたがる。
昔は短髪だった俺も
最近はそんなに短髪にしなくなった。

なのにマヒロさん前髪はやたら短くするし
後ろ髪はやたら切るので
めったにマヒロさんにカットを頼むことはなかった。
< 20 / 50 >

この作品をシェア

pagetop