p&f.
軽くドライヤーをかけ
ブラシで整えられる。

『これくらいで大丈夫ですか?』
『おー、いい感じ。ありがとな。』
絶妙なバランスの前髪を撫で
満足そうに微笑む鏡の中の俺。



後ろで道具を片付けるユリの横顔を見る。
鏡越しの視線に気づくとこちらを見る。

『なんですか?』
またあの笑顔で笑う。
なんだかつくり笑いのような
違和感のある笑顔だった。


『いや。上行こうか。』
ユリは頷くと電気を消し2階へ上がった。

2階へいくと10分も経っていないのに
すでにサクラが潰れていた。

『え、サクラもう潰れてんの?』
『ふざけて一気飲みしてたらサクラ潰れちゃったよー。』
ヘラヘラと笑う
タイキの横には空のビンや缶が2.3本転がっていた。
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