p&f.
2階へ戻り、
残っていた酒を2人で呑む。


『あ、ちょいタバコ吸ってくるわ。』
そう言って立ち上がると
ユリも立ち上がる。

『じゃあ、私も。』
そう言ってカバンの中から
ポーチを出す。

2人でベランダに座り
煙を吐く。


『タバコ吸うんだ?』
意外な一面に驚く。
『まぁ。少し。』
そう言って目線を空に向けた。

『女の子ってタバコ始めたら
大変なんじゃない?子供産むときとか。』
冗談っぽく言うと
ユリからこちらを見て笑った。


『結婚とか妊娠とかしないんで
大丈夫ですよ。』
『でもいつかはすんだろ。』





『一生しないんじゃないかと思います。




私人を本気で好きにならないんで。』

月明かりに照らされた
ユリの微笑む顔を見たとき、
俺は思った。



彼女が俺のことを好きになればいいのに。
< 24 / 50 >

この作品をシェア

pagetop