p&f.

#6

『タイキさん、帽子忘れてます。』
飛行機に乗る前バスから降りると
後ろからユリが追いかけてきた。

もちろん今回のアメリカ行きには
ユリも同行する。

『おっ、あぶねー!ありがと。』

相変わらずユリの敬語は抜けなかったけど
1ヶ月弱でメンバーとは打ち解けていた。

あの日から俺らは
曖昧な関係のまま過ごしていた。

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