二度目の初恋

スイッチオン!




「折角の誘いは嬉しいんだけど・・・俺たちこれから行くところがあるんだ」


いくら積極的で大胆にといっても

亮太と会わなければ・・・多分こんな展開にもならなかっただろう。

イベント後急いで片付けを済ませ店内で待っている円の元に行くと

そこには円と亮太。そして奥さんの陽子さんがいた。

亮太達は終始笑顔で時々お互いの顔をみて微笑みあい、

誰の目からもわかる仲睦まじさだ。

だが、円にとっては苦痛以外の何者でもないのはその表情を見ただけですぐにわかり

こんなことなら塩谷に指示だけ出して円についてあげれば良かった後悔した。

俺が駆け寄ると亮太が待ってましたとばかりに

4人で飲みに行かないかと誘ってきた。

亮太のことだから単純に4人で飲みたいって事なんだろうけど

結婚前はえらく円の心配してたくせに俺が何とかすると言った途端手のひらを返したように

無責任というか新婚ぼけというのか・・・

とにかく円が一生懸命笑顔を作ってる姿を見たら言わずにはいられなかった。
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