二度目の初恋
何事もなかったようにその後も円といろんな話をしたが

酒を飲んでいる時点で俺の運転は無理だった。


タクシーを呼んで帰す事は可能だったが

酒の力がそうさせたのか純粋にまだ一緒にいたかったからなのか・・・

帰ろうとする円の腕を掴み無理矢理泊めさせた。

しかも命令口調で円に拒否権を与えない上から目線。

だけど内心、あんな偉そうな事を言っておきながら円の表情や行動に

ドキドキしていた。

そんな状態だから

リビングのソファーで仕事をしていても円の事が気になって仕方がなかった。


それでもたまった仕事を今日中に終わらせなきゃいけなかった俺は

邪念を払い仕事に没頭した。

どのくらい仕事をしていただろう、目処が付いたところで仕事を切り上げ

風呂に入った。


なんだかんだと今日は長い一日だった。

そのせいか湯船につかっているうちにだんだん眠くなり

慌てて風呂から出ると眠たい目をこすりながら

何も考えていなかった。そう、寝室で円が寝ていることも

すっかり忘れ、とにかく眠たくていつもの様に寝室に入ると

そのままベッドで眠ってしまったのだ。
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