二度目の初恋
「おいひ~~~」

並ぶだけの価値はあるほどここの餃子は最高に美味しかった。

「肉汁ジュワ~~だけど皮はぱりぱり。いくらでも食べれちゃう」

こんな美味しい餃子、聡にも食べさせてあげたい。

「いくらでも食べろよ。ここニンニク使ってないし・・」

変装してるから気付かれてないけど時々見せる笑顔はやっぱり

日本中の女の子を虜にするだけあって破壊力は半端ない。

さすが芸能人。

「ありがとうございます。でもここへはいつも一人で?」

何気にした質問だったが

「・・・・・・」

理人は何も答えてくれなかった。

別にいいけどね。

「ところでさ・・・お前って男いるの?」

本当にところでさって質問だ。

私の質問には答えないくせに自分の質問に対しては答えろって言うの?

憎たらしいから私も答えず餃子を食べる。

「普段はこの店を教えてくれた人と食べる。」

私の小さな反抗に理人が折れた?

小さな声で答えると理人も餃子を一口。

「こう見えても超イケメンな彼氏がいます」

彼氏と言う言葉を口にするのは実はこれが初めてで顔は真っ赤になっていた。

何かまた冷やかされるかと思ったけど意外にも理人は

クスッと笑うだけだった。

・・・黙ってれば普通にいい男なんだけどね・・・
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