二度目の初恋
その後私たちは互いに連絡先を交換し、帰りはタクシーで家まで送ってもらった。

「それじゃまた連絡するよ」

「・・・はい。今日はいろいろとありがとうございました」

頭を下げると時任さんは「こちらこそ」といってタクシーが動き出した。


タクシーが見えなくなると

全身の力が抜けるようなため息を吐いた。

そして自分の部屋のある2階を見るとその横の亮太の部屋をみた。

新居が出来るまでの間きっと亮太達はあの部屋で暮らすんだ。

そう思うと胸がしめつけられた。

と同時にこの思いを断ち切らないといけないと改めて思った。




それから3日後、時任さんからメールが届いた。

『大学の先輩で利用している人がいたからその人に紹介してもらった』

そしてその10分後に今度は所長から所長室に来るよう呼び出された。

もしかして・・・

慌てて所長室に入るとそこにはなんと時任さんがいたのだ。
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