二度目の初恋
時任さんは立ち上がると
「円を優先したいからいいの。さぁ~行こう」
ちょ、ちょっとこの人すごく甘い言葉をサラッと言ってない。
片思いしか経験したことがない私には
マンガのセリフのような言葉に一人バクバクしてしまった。
そして車で家まで送ってもらう車中、時任さんが何度か大きなため息をついた。
このため息を無視すべきか……
それとも声をかけるべきか考えていると信号が赤に変わり
車がゆっくりと止まると時任さんが黙って私をじーっと見つめた。
「ど、どうしたの?」
顔に何かついているのかと顔に手を当てる。
「あ~~っ。ここにいたじゃん。いいのがっ!」
何かを思い出したかのように言葉を吐き出した。
何がここにいたのか意味が分からず片方の口角を上げ体をほんの少し後ろに引く。
時任さんは信号が青に変わると本当は直進するのになぜか左にウインカーを出し
近くのコンビニに入ると車を止めた。
そしてシートベルトを外すと私の方を向いた。
時任さんはバッグから一枚の紙を取り出し私に差し出した。
それには綺麗な外国のモデルさん数人が写ったており、『秋冬新作コスメフェアー』と書かれている。
場所は駅前のデパートの化粧品売り場の特設会場で有名なメイクアップアーティストによる
デモストレーションが行われる……らしい。
左下には人気若手女優の池下しおり来場と書かれており写真も載っていた。
池下しおりといえば「20代女性のなりたい顔ランキング」の1位で
ドラマをはじめ雑誌などでも大活躍だ。
たしか年齢も私と同じで私も彼女の出演しているドラマはチェックしている。
だがそれと私がどう関係あるのだ。
「円を優先したいからいいの。さぁ~行こう」
ちょ、ちょっとこの人すごく甘い言葉をサラッと言ってない。
片思いしか経験したことがない私には
マンガのセリフのような言葉に一人バクバクしてしまった。
そして車で家まで送ってもらう車中、時任さんが何度か大きなため息をついた。
このため息を無視すべきか……
それとも声をかけるべきか考えていると信号が赤に変わり
車がゆっくりと止まると時任さんが黙って私をじーっと見つめた。
「ど、どうしたの?」
顔に何かついているのかと顔に手を当てる。
「あ~~っ。ここにいたじゃん。いいのがっ!」
何かを思い出したかのように言葉を吐き出した。
何がここにいたのか意味が分からず片方の口角を上げ体をほんの少し後ろに引く。
時任さんは信号が青に変わると本当は直進するのになぜか左にウインカーを出し
近くのコンビニに入ると車を止めた。
そしてシートベルトを外すと私の方を向いた。
時任さんはバッグから一枚の紙を取り出し私に差し出した。
それには綺麗な外国のモデルさん数人が写ったており、『秋冬新作コスメフェアー』と書かれている。
場所は駅前のデパートの化粧品売り場の特設会場で有名なメイクアップアーティストによる
デモストレーションが行われる……らしい。
左下には人気若手女優の池下しおり来場と書かれており写真も載っていた。
池下しおりといえば「20代女性のなりたい顔ランキング」の1位で
ドラマをはじめ雑誌などでも大活躍だ。
たしか年齢も私と同じで私も彼女の出演しているドラマはチェックしている。
だがそれと私がどう関係あるのだ。