二度目の初恋

「ちょっと！時任さんさっきのあれ何ですか？なんで亮太達に教えたりするんですか？」

すぐに抗議した。

「アンタの為にそうしたの」

前を向いたまま一瞬だけ視線を私に向け、また前を向いた。

「は？私の為って意味がわからないんですけど･･･」

腹が立って唇を噛みながら視線を窓に向ける。

「亮太がお前を選ばなかったことを後悔させてやるんだよ」

真っ直ぐ前を向いたまま真顔で答えた。

後悔･･････

一人の女性として見てくれなかった亮太に対して綺麗になった自分を見せて

私を選ばなかった事を後悔させる･･････


「そっか～そういう考え方・・・アリかも･･････」

ぼそっと呟く私を見て時任さんがフッと笑った。

「リハビリと挑戦だと思って頑張れ。俺もできる限り協力はする」


どうしてだろう･･････

時任さんに優しい言葉を掛けられるとホッとする。

そばにいてくれると思うだけで安心出来る。

でも･･･

どうしてそこまでしてくれるのだろう･･････