二度目の初恋
時任さんが控え室を出るとしおりさんが小さく溜息をついた。
そして私と目を合わせると「ごめんなさいね」と苦笑いをしながら自分の座っていた席へと
移動し、私を手招きした。
隣の椅子に腰掛けるとしおりさんがマネージャーさんにコーヒーを2つ頼んだ。
「亮太くんから円さんの話をよく聞いてたのよ」
「・・・そうなんですか?でもどんな話を?」
どうせろくなこと言ってないんだろうと思っていたがしおりさんの話しに私は驚いた。
「幼なじみで、凄く仲良くて面倒見がよくて、綺麗で・・・そんな円さんの事が
凄く大好きだって」
しおりさんの話に私は唖然とした。
私の事が大好きだった?そんなわけない。
だって好きだったらなんで亮太は結婚したの?
「・・・・・・でも亮太は私を選ばなかった」
絞り出すような声で否定した。
するとしおりさんが伏し目がちに言った。
「選べなかったのよ」
「え?」
「相手が完璧過ぎるから・・・その人に頼ってしまう怖さというか・・・
好きだけど選べなかったんじゃないかな・・・って実は私も同じ様な
経験してるから亮太くんが円さんを敢えて選ばなかった気持ちがわかるの」
しおりさんは入り口の方に視線を向けた。
その先にいたのは
時任さんだった
そして私と目を合わせると「ごめんなさいね」と苦笑いをしながら自分の座っていた席へと
移動し、私を手招きした。
隣の椅子に腰掛けるとしおりさんがマネージャーさんにコーヒーを2つ頼んだ。
「亮太くんから円さんの話をよく聞いてたのよ」
「・・・そうなんですか?でもどんな話を?」
どうせろくなこと言ってないんだろうと思っていたがしおりさんの話しに私は驚いた。
「幼なじみで、凄く仲良くて面倒見がよくて、綺麗で・・・そんな円さんの事が
凄く大好きだって」
しおりさんの話に私は唖然とした。
私の事が大好きだった?そんなわけない。
だって好きだったらなんで亮太は結婚したの?
「・・・・・・でも亮太は私を選ばなかった」
絞り出すような声で否定した。
するとしおりさんが伏し目がちに言った。
「選べなかったのよ」
「え?」
「相手が完璧過ぎるから・・・その人に頼ってしまう怖さというか・・・
好きだけど選べなかったんじゃないかな・・・って実は私も同じ様な
経験してるから亮太くんが円さんを敢えて選ばなかった気持ちがわかるの」
しおりさんは入り口の方に視線を向けた。
その先にいたのは
時任さんだった