二度目の初恋
フォトフレームを付せていた理由が私?
確かにこの写真には亮太が写っている。
だけど、3人で写ってる写真をわざと伏せてたら普通は時任さんに原因があると
考えるのが妥当でしょ?
想定外の答えに全身の力が抜けた。
時任さんは写真をじっと見ていたと思うとすっと私の方に差し出した。
「・・・しおりから聞いたんだよね。付き合ってたって事」
「・・・はい」
「で、俺がまだあいつに未練タラタラで写真を捨てる勇気もなく、かといって
フォトフレームを面に向ける勇気がなく伏せていた・・・と思っていたわけか~」
頬杖を付きながら上目遣いで私を見た。
「・・・はい」
「確かにそういう時があったことは間違いないよ。実際、あいつと結婚したいとおもってたからね。」
「え?」
驚きと同時になぜか胸が一瞬苦しく感じた。
「でもあくまで過去にね。今はそういう感情は一切ないし、こういう結果に満足しているというか・・・
しおりが女優として成功してくれて俺は凄く嬉しいと思ってるよ」
時任さんの表情に嘘は感じられなかった。
でも一度は結婚を考えた相手に対してそこまで思えるようになれるのだろうか・・・
私はまだ亮太に対して心から祝福できないし、祝福できる日がくるなんて想像もつかない。
「・・・本当にそんなふうに思える日がくるのかな?小さい頃から何十年も思い続けた
亮太に対して時任さんの様に相手の幸せや成功を心から祝福することなんか・・・できるのかな?」
差し出された写真に写る亮太を見つめる。
今、時任さんの家政婦をやっているのは亮太達と会う確率が高い実家に
いる時間を減らしたかっただけで、期間も亮太の家が完成するまでの間。
ここで働いても気持ちが吹っ切れるわけではない。
ここは単なる避難所にしか過ぎない。
すると、時任さんが「できるよ」と断言した。
「どうしたらそう思えるの?」
時任さんは私の目をじっと見つめて言った。
「新しい恋をすればいいんだよ」
確かにこの写真には亮太が写っている。
だけど、3人で写ってる写真をわざと伏せてたら普通は時任さんに原因があると
考えるのが妥当でしょ?
想定外の答えに全身の力が抜けた。
時任さんは写真をじっと見ていたと思うとすっと私の方に差し出した。
「・・・しおりから聞いたんだよね。付き合ってたって事」
「・・・はい」
「で、俺がまだあいつに未練タラタラで写真を捨てる勇気もなく、かといって
フォトフレームを面に向ける勇気がなく伏せていた・・・と思っていたわけか~」
頬杖を付きながら上目遣いで私を見た。
「・・・はい」
「確かにそういう時があったことは間違いないよ。実際、あいつと結婚したいとおもってたからね。」
「え?」
驚きと同時になぜか胸が一瞬苦しく感じた。
「でもあくまで過去にね。今はそういう感情は一切ないし、こういう結果に満足しているというか・・・
しおりが女優として成功してくれて俺は凄く嬉しいと思ってるよ」
時任さんの表情に嘘は感じられなかった。
でも一度は結婚を考えた相手に対してそこまで思えるようになれるのだろうか・・・
私はまだ亮太に対して心から祝福できないし、祝福できる日がくるなんて想像もつかない。
「・・・本当にそんなふうに思える日がくるのかな?小さい頃から何十年も思い続けた
亮太に対して時任さんの様に相手の幸せや成功を心から祝福することなんか・・・できるのかな?」
差し出された写真に写る亮太を見つめる。
今、時任さんの家政婦をやっているのは亮太達と会う確率が高い実家に
いる時間を減らしたかっただけで、期間も亮太の家が完成するまでの間。
ここで働いても気持ちが吹っ切れるわけではない。
ここは単なる避難所にしか過ぎない。
すると、時任さんが「できるよ」と断言した。
「どうしたらそう思えるの?」
時任さんは私の目をじっと見つめて言った。
「新しい恋をすればいいんだよ」