二度目の初恋
結局お風呂に入った時点でお泊まり確定したわけだから寝た方がいいかもしれない。

だけど・・・時任さんが言ったとおりに寝室で寝るって言うのはどうも気が引ける。

やっぱり私はリビングのソファで寝た方がいい。

「時任さん。私やっぱりソファで寝ていいですか?」

時任さんは視線をパソコンに向けたままだ。

「ダメ。俺はまだ仕事が残ってんの。それにいつもここで仕事してるからここがいいんだ。
だから円は俺の寝室で寝て」

命令だよと言いたげな目でちらりと私見るとすぐに視線をパソコンに戻した。

「・・・はい」

としか言葉の選択肢がなかった。



そして朝、横向きで寝ている背中に重みに感じて目が冷めた私は絶句した。

私の腕に重なり合うように私以外の腕があった。

その腕が誰なのかもすぐにわかった。

< 64 / 181 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop