二度目の初恋
「あ?違った?。違ったらごめんね~。だって小鳥遊さんだっけ?あんた
席に着いたときからずーっと真顔でとても2人を祝福しているように見えなくてね」

げ!私顔に出てた?

でも下手な事は言えない。

「そ、そうですか?いや~余興の事で頭がいっぱいだったから緊張してたんですよ」

私はなんとか笑顔を作った。

男はふ~~んと言いながらも絶対信じてねーよって顔で持ってたビールを飲んだ。

これ以上関わりたくない私は体を気持ち右側に向け、話しかけるなというオーラーを出しながら

手をつけてなかった料理を食べ始めるが男は私に近づいてきた。

「あっ!ごめん。自己紹介してなかったね。俺は亮太の数少ない親友の一人で
時任聡(ときとうさとし)小さなイベント会社をやってる」

男は名刺を取り出すと私に差し出した。


名刺には株式会社デイズ 社長時任聡と書かれていた。

亮太の親友というのだから恐らく私と同い年ぐらいだろう。

シャープな輪郭に男の人にしては長めの髪の毛。

だけど髪全体に流れがあり重く感じない。

キリリとした眉に,くっきりとした目元、睫毛は長く、鼻筋が通ってて口角の上がった唇は

まるでモデルのような人だった。

だけどそれだけ。

普通ならかっこいいって思うけど私は亮太一筋だったから

時任さんにドキドキしなかった。

いや、ドキドキしたとするならば時任さんの勘の鋭さにドキッとした。
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