二度目の初恋
「え?こ、これって・・・」
それは新作コスメのモデルの代役をしたときに着た
黒いシフォンワンピースだった。
スタイリストさんが用意してくれた物だったし
あの時は緊張していたからこんな高級ブランドの服だとは
気がつかないはまま着ていた。
でもそれが今ここにあるって事は…
「これ…買い取ったんですか?」
つくづくかわいげのない言い方だ。
だが、時任さんは表情一つ変えず頷く。
「これは俺の我が儘でね、
これを着た君と外で食事をしたいと思ったんだ。
嫌なら、今のままで居酒屋でもどこでも良いんだ。
だけど…その前にもう一度これを着て俺に見せて欲しい」
時任さんの真っ直ぐな目に私は反論出来なかった。
いや、そうじゃない。
その目に私はまるで魔法にでもかかった様に小さく頷くと
紙袋を持ってバスルームに入った。
-ガチャ…
バスルームで着替えを済まし、時任さんの前に立つ。
時任さんの視線が私に注がれる。
その視線にドキドキしてどこを見ていれば良いのかわからなくなり
下を向く。
「…綺麗だ」
「え?」
囁くような甘い声に驚いて顔を上げる。
すると時任さんが唇を軽く噛みながら苦い顔をした。
「あ~~~!やっぱダメだ」
吐き捨てるような言葉に私はたじろぐ。
すると時任さんは頭に手をやり小さく溜息を吐いた。
「ごめん、さっき言った事は撤回する」
「え?」
「もったいなくて誰にも見せたくない。レストランはキャンセルして
ここでルームサービスをとろう」
時任さんの頬はほんのり赤くなっていた。
でもきっと私の方がもっと赤くなっていると思う。
だって…
それってまるで私を独り占めしたいって言っている様に聞こえちゃったからだ。
それは新作コスメのモデルの代役をしたときに着た
黒いシフォンワンピースだった。
スタイリストさんが用意してくれた物だったし
あの時は緊張していたからこんな高級ブランドの服だとは
気がつかないはまま着ていた。
でもそれが今ここにあるって事は…
「これ…買い取ったんですか?」
つくづくかわいげのない言い方だ。
だが、時任さんは表情一つ変えず頷く。
「これは俺の我が儘でね、
これを着た君と外で食事をしたいと思ったんだ。
嫌なら、今のままで居酒屋でもどこでも良いんだ。
だけど…その前にもう一度これを着て俺に見せて欲しい」
時任さんの真っ直ぐな目に私は反論出来なかった。
いや、そうじゃない。
その目に私はまるで魔法にでもかかった様に小さく頷くと
紙袋を持ってバスルームに入った。
-ガチャ…
バスルームで着替えを済まし、時任さんの前に立つ。
時任さんの視線が私に注がれる。
その視線にドキドキしてどこを見ていれば良いのかわからなくなり
下を向く。
「…綺麗だ」
「え?」
囁くような甘い声に驚いて顔を上げる。
すると時任さんが唇を軽く噛みながら苦い顔をした。
「あ~~~!やっぱダメだ」
吐き捨てるような言葉に私はたじろぐ。
すると時任さんは頭に手をやり小さく溜息を吐いた。
「ごめん、さっき言った事は撤回する」
「え?」
「もったいなくて誰にも見せたくない。レストランはキャンセルして
ここでルームサービスをとろう」
時任さんの頬はほんのり赤くなっていた。
でもきっと私の方がもっと赤くなっていると思う。
だって…
それってまるで私を独り占めしたいって言っている様に聞こえちゃったからだ。