二度目の初恋
「そっか?・・・ところでさ、しおりにたのみがあるんだ」

『え?頼みって・・・合コンとかそういうのは面倒だからいやよ』

テレビでみるしおりは清楚で綺麗なお姉さんというイメージだが

実際はサバサバしてて初めて会う人は顔とのギャップに驚いたことを思い出し

笑いそうになる。

「フッ・・・そんなんじゃねーよ。実は-」

俺は円との今までのいきさつを簡単に説明ししおりのつてで竹原家政婦紹介所を利用してる人が

いないか尋ねた。

『そういう頼みなら私に任せて』

しおりは自信ありげな口調で返事をした。

「え?知ってる人いるの?」

『いないよ』

しおりの一言に舞い上がった気持ちが一気にしぼむ。

「じゃ~なんだよ、『任せて』ってのは・・・」

力なく言う俺に

『任せてくれていいって。だってさ~聡・・・円ちゃんのこと
好きになっちゃったんでしょ?』

「え?!あっ・・・ま・・・まあな」

直接好きだとは言ってないけど否定も出来ず口をもごもごしていると

電話越しからフフッと笑い声が聞こえる。

「な、なんだよ」

『ううん。嬉しくてさ』

「え?」
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