二度目の初恋
3日後

『いたわよ~!竹原家政婦紹介所を利用してる人が!』

自慢げな声がスマホから聞こえた。

「まじか!助かる。で?誰が利用してて、俺の事紹介してくれそう?」

利用してる人がいても紹介がなければ話にもならない。

『もう~!そう慌てなさんな。大体ね、私がどれだけ聞いたと思ってんの~
行く先々で--』

長々と続くしおりの自慢とも思える苦労話に俺は適当に相づちをうち

キリの良さそうなところで「わかったありがとな。で?そろそろ本題に移ってくれ」と

言うと『はいはいわかったわよ』といいながらも

本題に入った。

竹原家政婦紹介所を利用していたのは所属事務所の社長の実家だそうだ。

なんでも社長の実家というのが某家電メーカの社長らしく、竹原家政婦紹介所の所長とは

古くからの友人でありご贔屓客だというのだ。

だから・・・

『聡の事を話したらすぐに話をつけてくれるってさ。恐らく2~3日中には紹介所から
連絡があるだろうって』

「まじか!・・・ありがとう。すっげー助かったよ。今度お礼するから」

正直見つからないかもしれないとおもっていたからしおりからの連絡に

ホッと胸をなで下ろした。

『お礼なら・・・じゃあ~仕事頂戴』
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