Pathological love 番外編

名残惜しそうに唇を離すと、今度は私を横抱きにして部屋へと運ぶ。

彼の仕草に一々ドキドキしながら身体を預けていると、部屋のソファに下ろされた。

微妙な緊張感と気恥ずかしさに、ソワソワしながら、私は適当な事を喋り続けた。

自分でも何を話してるのかよく分からない。

ただ沈黙にはなりたくなくて、必死だった。


「風呂沸かしたから入って。」


「う……うん……ありがとう。」


勢いよく立ち上がった瞬間、私は足元をふらつかせた。


「わっ!」


ちょっと足をもつれさせただけなのに、連理は大袈裟に私を支えた。


「大丈夫か?目眩か?」


「違う違う!ちょっと足引っ掛かっただけ……大丈夫だから。」


「いや、大丈夫じゃない。風呂は俺が入れてやる。」


「へっ?……何言って…きゃっ!!」


彼はまたも私を抱き抱えると、バスルームの脱衣場の椅子に座らせた。


「えっ?えっ?お風呂入れるってどうゆう事?」


「どうゆう事ってそのまんまの意味。お前が体力戻るまで毎日俺が世話するから。いいな?」


「そんなの無理っ!!急に、そんなっ!!きゃっ!!!」


カーディガンを引っ張られて、いとも簡単に脱がされる。


「ちょっと!ストップ!ストップーーーーーーー!!!」


「何だよ?騒ぐな!風呂場で転んで怪我でもしてらどうするんだ?絶対ここは譲らねーからな?」


本気で心配している事は、真剣な連理の表情で分かる。



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