Pathological love 番外編
「でも……でも、きいなりは……ちょっとなんてゆうか……恥ずかしいし…………」
消え入るような小さな声で、なんとか言い返すと、向かいからは溜息が返って来た。
「あのなぁ……別に何もしないって。ただ心配だから付き添うだけだし……何なら途中目隠ししてもいいし。」
「目隠し?」
「あぁ……何にも見ないよ。」
「本当?」
「あぁ。」
「…………分かった。でも、服は自分で脱ぐからっ!!!」
「クックックッ……分かったから…………。」
変なテンションで大きな声を出すと、連理は堪える様に笑っている。
「もぅ!!笑わないでよ!!」
私は益々恥しくなって、近くにあるフェイスタオルを掴むと、連理の目を覆った。
「何にも見えないから早く脱いで、そこのタオル巻いてね~。」
明らかに余裕な雰囲気に、若干腹が立ったけど、私は急いで服を脱いだ。
見えてないと分かっていても、何だか凄く恥ずかしい。
「……タオル巻きました。」
目隠ししていたタオルを下ろすと、今度は連理が服を脱ぎ出した。
「えっ?ちょっと?!何で連理まで脱いでんの?」
既に上半身は脱いでいて、薄ら浮き出る腹筋が顕になっている。
骨盤のラインが何ともセクシーで、顔が一気に沸騰する。
「風呂に入れんだから、脱がなきゃびしょ濡れになんじゃん?」
「えっ?」
「下も脱ぐけど?」
「わっ!待って待って!!」
私は急いで背中を向けた。
この歳で今更感が漂っているのは、自分でも充分分かってるけれど、何故か今までで一番緊張している自分がいる。