守神と大黒柱と示指?

8.収益の安定!

Help社の定例会で、今後の計画として発表されたのが、Tape事業の移管計画で、当社ではどうにもならなかったTape事業を他社に移管してくれることになった!

「バンザーイ、バンザーイ!」と会議の席上で思っていました。

なぜ、Help社が方針変更をしてくれたかを考えると

他社の品質保証部門からのクレームなどで、Help社がバトルに負け、当社以外の会社に移管することを約束させられたのではないかと推察する!

今だから言えるが、当社がやる仕事では無かったと。

検査ミスが出たら、当社が原因か、Help社が原因か、ユーザかを調査した上で、改善策を考える。

ただし、外資系は自らの非を認めないものだが、当社は自社に非があると考えるところから始まるので本当は悪くなくても非を認めることが多かった。

Help社としては、パートナーとしてTape事業をやるには、心細い会社だと判断したのかも知れない。

やさしすぎる=あやまり過ぎるということではないのだが、検査課ではそうなってしまった。

やっとこれで、マーケティング本部会議で毎月社長に責められていた業績も、安定期に入れると予測できる。

会議が終わってビルの外に出て「主任、一杯飲んでいくかーっ!」と大黒柱。

「いえ!会社で残業しているものもいるので、戻って移管計画をつくります?」と主任。

「そうか!わかった、頑張ってくれ!」と言って、大黒柱と主任は荻窪の駅で分かれた。

大黒柱としては、一緒に飲んで喜びたかったのに、帰ると言うのは寂しい気持ちもあったが、主任は早く検査課に戻って朗報を知らせたかったのかも知れない。

明日から、やる気がでるぞー!

Tape事業と違って、Note事業の方は、作業改善をして生産性を上げれば見入りも多くなるので、細かなことでも、皆でアイディアを出し合って考えることは愉しい。

効率を上げるために、検査品を机の上に検査品を6台くらい並べてから、その周りを作業員が順番に回って操作することで待ち時間を短縮する方法で作業効率を上げている。

すべてが作業効率を上げたやり方ができるわけではないが…。

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