守神と大黒柱と示指?
だからと言って、改善策とは別だろうし、知らなかったとして会社からクレームを提出する訳にもいかないだろう。

情報システムに関しても非常に入力工数がかかるので、間接要員と技術者が同数で請負契約するのでは、収益が見合うはずも無いということを会社からの問題点として提出するか、大黒柱では決められない。

役員クラスから別件があるので失礼すると言いながら、一人抜け、二人抜けしていく中で、Output社に提案書を提出に行くのを誰にするかということが、内容もできないうちから指摘されるようになった。

この時も、本部長からは資料を作るときの応援として行ってくれと言われただけだから、まさかOutput社に行ってくれとは言わないだろうと思っていた。

しか~し、当の本人から行ってくれとのお言葉!

「えっ、何で!」と思ったが、全員尻込みしているのは分かったから、ライン部門の責任者と当事者の部長と大黒柱の3人でいくことになり、資料も当事者の部長と2人で作ることになった。だったら、くだらない会議を早く終わらせて作っちゃえば徹夜しないでも済んだのに…。

その日は、資料作成が夜中までかかってしまったので、明日Output社に出向き、厳しい攻防戦になるだろうから、少しでも寝た方が良いだろうと判断し、当事者の部長の自宅に素泊まりした。

翌日、資料を持ってOutput社の荻窪オフィスに3人が集合し、受付を通され、統括本部長の待つ部屋に通された。

ライン部門の責任者の方から、本日は別件があってどうしても社長が外せなかったこと。だからライン部門の責任者としてきたことを説明し、説明は大黒柱の方で説明しますと第2リペア部長を前にして言われてしまった。

「まあ、いいでしょう!」と大黒柱は思い、資料の説明を始めた。

Output社の総括本部長の興味は内容よりも、最初に約束したことを達成させられるのかどうか、その一点だけだったと思う。

総括本部長と大黒柱の一対一の攻防戦の最後の言葉は、「Output社のシステムに工数が取られるので納期が間に合わないのなら、システムを使わないとできないのか?」と言われた。

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