守神と大黒柱と示指?

2.社長から特命!

Output社から請負している第2リペアの計画では、年商2.5 ~3億円で、訪問せずにOutput社のパソコン修理を一箇所に集めて行う事業なので効率性が高い。

ノートパソコンが多いので、作業効率の面では足を引っ張る部分も考えられるが、投資案件として考えるよう計画された。

当初の人員は社員を含めて60名以上の規模とし、徐々に作業効率を上げていくことで、人員削減していき、効率と収益の関連を数年かけて一致させていく。

その事業で、最初に約束した納期を守らない状況が続き、Output社の経営陣の耳に入ってしまった。

当社の社長を呼んで、改善策を確認しようとしたが、実際は社長が行けなくて常務が行き、何とかしますと約束されたようなものだった。

ライン部門の責任者として常務が社長の名代でH社に行ったので、常務が社長に報告するだろうと黙っていたら、本部長が呼ばれ、次に大黒柱が社長に呼ばれた。

重い責任を背負わされるような、何となくいや~な感じがした。

先日のOutput社の総括本部長との一件だと言われなくても分かっている。

社長より「緊急事態だ、何としてもこの仕事を完結させたい!」。

今、本部長とも話したのだが、大黒柱君には常勤で第2リペアに入って貰い、立て直しをお願いしたい。現在持っている仕事は、残るものに引き継いで行って貰いたい。

本部長もそれで良いね!

「社長、でしたらお願いがあります。今回のOutput社からの事業再建に関するすべての権限をください。子会社の社長がいるところに行くわけですから」と大黒柱。

「わかった、それで具体的にはどうすれば良いのか?」と社長が言うので、「今の内容を、社長名で全社と関係会社を含めて通達していただきたい」と大黒柱。

早急に通達を発行してもらう一方で、現地に入って状況確認も急がないと結果が出るのも遅くなる。

そう考えた大黒柱は、翌日には千葉の第2リペアに顔を出して、数時間でも業務フローを作成するために、各工程の作業者にヒアリングしていた。

千葉の第2リペアに行くと、当社の社員が6~7人グループ長になっていたので、聞き出すのにあまり苦労はしなかった。

全然知らない人だったら、適切に答えてくれるまでに数日必要だったろうから。

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