守神と大黒柱と示指?

5.退院と妻の予感!

退院の日の朝、大黒柱が妻の病室に行き、

「おはよう?」と大黒柱が声をかけたら、妻がいない。

向かい側のベッドの傍にいた。

退院の朝に妻の病室に行くと病人3人が集まって話し合っていた。
テレビの話題だ!

「まだ、用意していないの!」とちょっと不機嫌な大黒柱。

「ごめん、ご面倒!」と妻。

「早くいくよー!」と大黒柱。

入院した時は、生死の境を彷徨ったけれど、退院の時には十分休んで満足したような顔になっている。

妻もまったくの健康体のように動いて荷物をまとめてだした。

「お父さん、入院費払ってきて」と請求書を差し出された。

前もって入院費は知らされていたので、長女に言って金庫から出してもらい持ってきていた。

1階の会計窓口で入院費の精算をして、ナースステーションに支払いの確認を受けるため、受領証を持っていった。

これで、退院手続きが完了した!

「さあ、戻ろうか!」と言って、同室の患者さんに挨拶!

荷物を持って、帰ろう。

大黒柱と比較すると荷物がほとんど無いので、二人で車まで持って行けた。

車を運転しながら、大黒柱は妻がいない間に長女がどんな風に頑張ったか。

お婆さんが、大人しくそれに従ったかを説明した。

仕方がないのは、時間が足りなくて掃除までは手が回らなかったようだと。

妻は、家に着くとお婆さんに「ただいま~!」と言い、1階の居間のドアを開けた。

妻とお婆さん、お互いの顔を見て安心しているようだ。

大黒柱が、荷物を車から降ろし、洗濯物とそうじゃないものを分別していると。

「後で、洗濯もするから集めといて!」と、元気な妻の声。

さらに、どこが気になったのか、妻は掃除機を取り出し、1階と2階の掃除をはじめた。

その間、愛犬レオはゲージから出して、大黒柱が面倒を見ながら、1階と2階でじゃまにならないようにしていた。

そうじが終わり、1階の居間で「お茶飲む!」と妻に言われ「うん?」と答えた。

妻は、お茶葉を急須に入れ、ポットからお湯を注いで、少し置いておく間に、お婆さんが買ってテーブルの上に置いたバナナを指差し「バナナでも食べる?」と聞いてきたので「うん?」と答えた。

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