守神と大黒柱と示指?

4.お婆さんの介護!

最近の大黒柱は、お婆さんの病気が気になってきた。

顔面神経痛だけだったら、すぐに治るだろうと思っていたからだ。

だけど、ロボット的な動きになっているのは、別な病気ではないか?

ボランティア活動も、小屋作りなどで積極的に動いているが、このまま続けられるのだろうか?

お婆さんが動けなくなったら、妻に負担がかかるので大黒柱が協力しないと駄目になるだろう。

と、迷っていた。

この状態は、アクセルとブレーキの両方を同時に踏んだ車と一緒で、白い排気ガスと、タイヤのきしむ音がしていたと思う。

そんな日々の中で…。

朝、大切な眠りを破って、1階の方から「手伝って!」と妻の声。

いつもと違い、暗い声なのが気になる。

二人の布団はそのままで、1階に行くとお婆さんがベッドに横たわっていて動かない。
そばで、両手に手術用の手袋をした妻が立っている。

「お父さん、お婆さんが動けなくてウンコしちゃったから、横向きにして着替えさせるから、そっち持ってよ!」と言われた。

ベットのそばに行くとウンコの臭い。

「うわぁー臭~い!」と思わず言ってしまった。

「お父さん、手袋、手袋?」

皆はそれどころでは無い、介護のやり方を知らないので、汚してしまったシーツや、寝間着を脱がし、オムツを穿かせるためにどうすれば良いか?必死で考えている。

まず、ベットカバーをベットと平行に敷き、ベットの上でお婆さんから寝間着を脱がして、体についたウンコを拭く。

次に、お婆さんを皆で持ち上げて、ベットから床のベットカバーの上に降ろす。

汚れたシーツを丸めてゴミ箱に捨て、新しいシーツをベッドに敷く。

床にいる間にお湯で濡らしたタオルで体を拭いて、新しい寝間着を着せ、ベットの上に寝かせた。

この連携した動きをさせるのに、どこをどう持てば良いのかわからない!

大黒柱一家には、大人のオムツの買い置きは無いので、妻が「お婆さん、昼に帰って来るので、それまで我慢できる?」と聞いている。

会社の昼休みに大人のオムツを買って、家に戻り、一人でお婆さんにオムツを穿かせたようだ。

お婆さんに、昼食を食べさせてから「お婆さん、行って来るね」と行って会社に向かう。
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