守神と大黒柱と示指?

3.1階の大掃除!

いよいよ、重い腰を上げ、大掃除が始まった。

作業担当者は、妻と大黒柱の2名だけ。

テレビとタンスを部屋の手前の方に移動し、壁からの隙間を確保した途端、妻が「ギャーッ」と悲鳴を上げた。

ネズミの黒い小さな糞や、小便の臭いが部屋中に充満した。

すっぱいような、嫌な臭いだ。

ダイエットシュガースティックの紙ケースが散乱し、中身はきれいに食べられていた。

テレビの裏は、電気製品の配線の多い場所で、温かだったのかも知れない。

とにかく、外ホウキと手術用手袋で掃除を開始。

本当はマスクも欲しいところだ!

妻が粗方掃除し、バトンタッチでタンスの奥の方を掃除しようと大黒柱がホウキを入れて動かしたが、小便とウンコが混じって奥の方はホウキでは取れない。

大黒柱が玄関の脇の細い竹を持ってきて、かき出すとまだまだたくさん出てくる。

タンスをさらに手前に引いて、人間が入れる隙間まで広げて、ホウキできれいにした。

その後、畳の上をタオルで水拭きしたら、小便の臭いを嗅いで、気持ち悪くなってしまった。

大黒柱は、妻と交代!

最後はやっぱり、妻がきれいにしないと。

隙間は、今日一杯このままにしておき、明日タンスとテレビの隙間を半分くらい戻す。

空気を入れることと、狭い隙間はつくらないようにするためだ。

この場所には、ネズミは住めなくなった。

まだ、安心したはならない。

ほんの一部分のみ制圧したに過ぎない。

さらに、レオの動向を思い出すと台所の食器棚の傍も、臭いを嗅いでいた。

兵士は疲労困憊しているが、勝利のために、次は台所の食器棚の周りに目標を置いて、大掃除をしようということになった。

わが軍の指揮官はやる気十分じゃ。

玄関と居間の引き戸を外し、食器棚の裏側から掃除を開始する。

大黒柱が、尖兵隊として引き戸を外した。

以外とネズミの糞や小便の痕跡は少なかった。

とは言え、大掃除の時以外にはできないため、指揮官の指揮で大掃除が開始され、こちらはフローリングなのでだが、掃除機が臭うことを妻が嫌うので、ホウキと雑巾により交代で掃除することになった。

最初が一番酷かったので、今回のは簡単な作業であった。

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