守神と大黒柱と示指?

5.長女が目撃!

長女が1階の居間に食事しようとして入ったら、大きなネズミが壁の上の方に取り付けてあるエアコンの中に飛び込んだと言い始めた。

ネズミの跳躍力は凄いとは聞くけれど、床から1m80cmくらいの高さなので、すぐには信じがたい。

さらに、2階に長女と二人でテレビを見ていて、大黒柱が下に行こうとした時「キャーっ、何それ!」と床に落ちている小さな羽を指差した。

「それ、ゴキブリの羽?」と長女。

「ああー!ゴキブリの羽だね!」と大黒柱は、羽を素手で摘んでゴミ箱に捨てた。

それを見ていた長女に「手を洗って!」と言われ、「はいはい」と言いながらすぐに手を洗いに行った。

ついに、敵は食べ物が無くなりゴキブリまで食べるようになったと考えられる。

長女が「1階はどうだった?」と妻に聞くと、妻は「1階は羽もあったし、足も落ちていたよ!」ということだった。

妻は、ゴキブリは大丈夫でも、ネズミはダメらしい。

長女は、どちらもダメで、いつも悲鳴を上げている。

長女の場合は、ネズミのストレスで2kgの減量に成功したと皆にからかわれている。

最近は、ネズミの痕跡はゴキブリの羽くらいで、仕掛けはすべて空振りだ。


  * 一方、病院では?


この頃からか、お婆さんのところに長女が立ち寄ってから家に戻るようになった。

長女は、大黒柱と妻が、お婆さんのところに見舞いに行った時に一人で家に帰れなくなった。

長男が帰ってないで、ネズミがいるかも知れない家には、一人で帰れないだろう。

相当、ネズミが怖いらしい!

その後も、妻にメールが入って、長男がいないことがわかると、病院に寄るようになったので、何回か病院で長女と会うようになった。

妻と大黒柱の二人で帰った後にも、病院に立ち寄っている時。

長女のことだから、お婆さんに家のリフォームか建て替えのおねだりをしているのかも知れない。

しかし、お婆さんと言えども、一人で大きな買い物を右から左に、簡単にはOKできないだろう。

ネズミが出たら、家の建て替えの話しになるとは…。
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