守神と大黒柱と示指?
第17章・「さあっ、出発だぁ!」

1.荷物の積み込み

 
 *あれから6年…


「わしは、この家の守り神じゃ!」

「・・・」

やっと戻れた!

大黒柱と妻とレオの姿が見える。

久しぶりじゃ。

二人とも元気そうにしている。

何だか、年数が経ったのに、二人とも若いままじゃ。

お婆さんは?

まあ、それも人生じゃ、幕を閉じる最後の時が、自分で望むもので合ったかどうかが重要なのじゃから…。

子供達も、結婚したり、独り立ちしたりして、この家を巣立っていったようじゃ。

それは良かった!

それよりも、二人の旅を応援しなければのう。

明日は、妻の夢を叶える旅に出発だそうじゃ!

今日はその準備らしい。

妻は、この1週間は忙しくて大変じゃったろう。

毎日、台所で何やら忙しく料理をしていたようじゃ。

忙しい中でも、妻の機嫌は上々じゃ。

大黒柱も忙しそうにしているが笑顔じゃ。

大黒柱も、装備のチェックをして動き回っている。

テントむしに入ったり、出たりして、明日のために荷物を積み込んでいるようじゃ。

自分で収納したところを妻に見てもらい、ダメ出しをされているようじゃ。

二人とも、笑顔で頑張っている。

こんな、笑顔の二人を見ることができて…。

守り神としてもうれしい!

「お父さん、一服するー?」と妻。

「おう!」と大黒柱。

今日は、紅茶にケーキだと大黒柱が喜ぶ!

「新しい旅立ちのお祝い!」と妻。

「いよいよ、明日だ!」と大黒柱。

「頑張ろうね!」と妻。

今日の紅茶とケーキは最高に美味い!

ふとっ、大黒柱は守り神のことを思い出してしまった。

自分の不注意で指を切断し、大黒柱家を守れなかったことが原因で、守り神と言い争いをしてしまったことを後悔している。

無理であっても、この家に復活してくることを望んでいる。

少なくとも、今日だけでも顔を出してくれれば…。

調子が良いと言われても、この新しい門出を守り神にも祝って欲しかったようだ。

明日から、この家を空けますが「この家を、よろしく!」。

それと、出発する二人も見守ってください!

大黒柱も、妻も機嫌が良い!

だから、大黒柱は守り神が見えなくなっているようじゃ。

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