守神と大黒柱と示指?

3.絶対禁煙!!

翌日の朝の回診で、別の医師からも大黒柱に注意がありました。

「タバコは、絶対禁煙にしてください」。

夜中も看護師が1時間毎に見回りにきますが「眠れましたか?」

「大丈夫です」と大黒柱。

医者が「包帯を替えましょう」と言いながら、固定している治具と包帯を取ると手全体が見えて、健康だった部分も紫色に腫れて、全体的に健康な手には見えない。

「どうなるんだろう?」と不安に思っていると。

傷口からも、心臓の鼓動と同期してドクドクと血が滲んで出てきている。

指の太さの2倍くらいに腫れている。

「さらに心配?!」

「では、指を見せてください!」、「傷口は、痛みますか!」、「大丈夫ですね!」

どこが大丈夫なんだろう?

傷口は傷むというより、常に痛みを感じている部分とズキーンと急に痛み出す時があります。

指の痛みよりも、手を使っていなかったためか、手の甲の真ん中あたりの骨が痛み出したり、昔、中指を突き指したのが、何故か違和感を感じたり、指以外も含めた痛みがある。

我慢するしかないのだろうけれど、順調に接合できていれば良いのですが…。

この指の色は、素人目にもうっ血しているような色?

まあ、医者を信じるしか無いし、もしうっ血していたら再手術でしょうね。

それも、嫌だなあ!

局部麻酔で、麻酔が切れているのに何をされているのか分からずに痛いと言うのは相当腹立たしい。

それをもう一度味わう、そう言うことですか?

それはあんまりやりたくないですね。

人間は、気持ちが不安になると、他のことで安心感を補充したくなるような気がする。

大黒柱の場合は、食べ物を口に入れて安心感を補充したくなるようだ。

そうではなくて、ベットに繋がれているような状況なので、食べることしかできないからだ。

点滴をしたまま起き上がり、点滴している右手を器用に使ってグミの入っている箱を取り出し、足と口と右手を使って、必死でフタを取ろうと頑張っています。

中々、片手で取るには工夫が必要なようですが、努力の末、何とかこじ開けて食べています。

ようやくフタを取り、色々な中身のグミがあるので迷っているようです。

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