守神と大黒柱と示指?
第10章・収益改善命令!

1.快気祝と挨拶周り

指を接合手術し、頑張ってリハビリを行い、やっと会社に出勤したが、糖尿病との診断で再度入院した大黒柱。

糖尿病の入院では、通常3週間の入院を2週間で体質改善をし、早期退院を勝ち取った。

2~3日は自宅療養をするので、ゆっくりしようと思うが、快気祝はどうすれば良いのだろうか?

おばあさんの助言により、退院後10日くらいまでに快気祝を贈るものらしいと聞き、包帯をぐるぐる巻きにした大黒柱は、妻と一緒に家の近所のダイアモンドシティの専門店に行き、快気祝の商品を選んでいる。

まだまだ本調子では無いのに、何で退院後10日くらいとか早いのだろうか?

専門店の中で、妻は気にならないが、店員とか他のお客さんの目は大黒柱の固定治具と包帯を巻いている左手に集中していて、「何をしたの?」という目をして通り過ぎていく。

ほっといてくれよ!

まだ、傷口は傷むのだから…。

そのうちに、妻が「これでどう?」と言ってタオルの色と柄の組み合わせを持ってきたので、「OKを出して」タオルの詰め合わせを購入した。

会社への快気祝は会社の自分の机宛に送り状を書いて、ボランティア仲間への快気祝は持ち帰えることにした。

ボランティア仲間への快気祝は、小分け用の袋も入れて貰った。

次の日に出社して、自分の机に荷物が着いているのを確認した。

大黒柱は、病院まで見舞いに来てくれた人、ご迷惑をかけたと思う人を中心に快気祝いを配りながら挨拶回りをした。

まずは、自分の所属している部門では、朝礼の時に徐々に復活するのでと挨拶をした。

次に、社長室のドアはいつも開かれているので、「社長、ちょっと宜しいでしょうか?」「おう、出てきたのか?指は大丈夫か?動くんだろう!」と矢継ぎ早に聞かれてしまった。

返答に困っていると、「まあ、どうぞ!」とイスを勧められたので、長くなるぞと覚悟を決めてイスに座った。

社長も応接の向かい側に座り、指を切断したところから、入院生活。糖尿病で再入院して、その入院生活を事細かく聞かれたので、応えたりしたらやっぱり結構な時間となった。

常務にも挨拶したが、関西人特有のボケとツッコミで明るく返されてしまった。

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