惡夢
「ちょっと、凛音。HR終わったよ。いつまで寝てんの。」
親友に肩を叩かれた。最近寝不足ぎみ な凛音は、机に突っ伏して寝てしまっていたようだ。
「考え事してるうちに寝ちゃった。」
「めずらし。何考えてたの?」
「今日、親になんて嘘ついて家を抜け出すか。」
口を手で隠して大きなあくびをする。
「凛音ってばそんな悪いことしてんの?彼氏?」
「まあ、」
「塾の合宿とか言っとけば?」
「私塾行ってないもん。」
「成績いいもんね。特に倫理。あ、もしかして倉科先生の授業だから?」
「そこらへんの女子と一緒にしないでよ。」
「ごめんごめん。あ、もう5時すぎちゃった。部活行ってくるわー。」
「また明日ね。」
親友は足早に教室を後にした。
教室には帰り支度をしてる途中の生徒がまだちらほらいる。
凛音は小さくため息をついて、机に課題を広げてみんながいなくなるのを待った。
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