分かりやすすぎる新島くん

｢………………新島？｣





｢、たちばな｣






肩にかけていたカバンが落ちた。床に。





だって、新島が

茶色だった髪が黒くなって

長かった髪が短くなって

よれてたシャツがズボンの中に入ってて

ボタン外しまくりのシャツがぜんぶとまってて




＿＿＿＿要するに、


チャラさのチャの字も見えないほど

新島の容姿が変わってた。







｢ど、どうしたの、それ、｣



震える指で新島を指す。

新島は、なぜか顔を真っ赤にした。





｢……なんとなくだし。

別にお前のタイプ聞いたから変えたとかじゃねえし。勘違いやめろよ｣



｢……｣







＿＿＿あ、

新島って私のこと好きだ。





曖昧だったそれが、確信に変わった瞬間。


それは自惚れてるわけでもなくて
ナルシストなわけでもなくて


ただ、率直に

ただ、純粋に





私は気づいてしまった。









だって新島はわかりやすい。