分かりやすすぎる新島くん
2
「それで?」
「…それで、って?」
ずこ、ずことバナナジュースを吸う冬華に
問われた言葉を反復すると、
はあとためいきをつかれた。
「新島が由乃のこと好きって分かって、
由乃はどうするの」
「どうって……どうもしないけど」
「新島のことどう思ってんの?」
「きらいじゃないけど……そんなふうに見てるわけじゃないっていうか」
「……ふうん」
これでもかというくらいバナナジュースを飲み干した冬華は、
5mほど離れたゴミ箱にそれを投げた。
ガコンっとゴミ箱に入った音がする。
「よっし」
「冬華、どうでもいい事には運動神経いいよね」
「ちょっとそれどういう意味よ」