分かりやすすぎる新島くん
3













『あのさ、

俺たちもう一回やり直さない?』








「……は?」





一、二年ほど前に連絡を取り合って以来、ずっと目にしなかったメールアドレスから

復縁を求めるメッセージが送られてきて思わず声が出た。




「どした?由乃」


「……ううん」



学校帰りのクレープ屋で
冬華と 他愛ない話をしていたその日。


せっかくの楽しい気分がぶち壊された。


顔を曇らせる私を見て、
冬華が首をかしげる。



「もしかして元彼とか?」



「ブッッッ!!」




「ちょっ、由乃きたな!クリーム散ったよ!」





あまりの図星すぎる冬華の発言に
思わず口に含んだクレープを吹き飛ばした。


我ながら女子らしくないと思った。


いや、だけど

冬華ってかなり勘が鋭いというか。


鋭すぎてたまに恐ろしくなるわ。







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