分かりやすすぎる新島くん
その日が境だったかは、
今では定かじゃないけど
たぶんきっと、そのくらいの時期。
新島の私への態度が
がらりと変わった。
「あ、新島。おはよ」
「……お、おはよ」
「どうしたの?顔赤い」
「べっ、別になんでもねえし」
朝、新島と顔を合わせると、
みるみるうちにりんごみたいになって。
「ねえ新島、ここの公式ってどうやって使___」
「た、たちばな、ちけぇから、少し離れろ」
「ものさし2個分くらいの距離はあいてるとおもうんだけど」
少し近づいただけで顔をそらすようになった。