❁お前だけしか、好きにならない❁
着いた先はあまり生徒の通らない階段
「あのさ、夏祭り一緒に行かない?」
いつもより、なんか緊張しているかのような篠崎くん
え、でも、どうしよ
当たり前だけど、篠崎くんと行くということになると那月くんとは行けない
篠崎くんは、面白くていい人って事は知ってるけど、私は……やっぱり那月くんが
いいな
「あ、あの私…「こいつ、俺と行くから」
返事をしようとしたけど、誰かに遮られ
その人に後ろから抱きしめられてる
振り返ると、
「な、那月くん!?」
「……お前には渡さない」
「俺も引く気にはならないよ」
「……こいつ、貰ってく」