❁お前だけしか、好きにならない❁
那月くんって、学校ではクールなイメージ
だけど、大分天然な気がするのは気のせい?
那月くんって、ホント可愛いな
そう考えていると
「ほら、行くぞ」
そう言って手を差し出してくれた
「うん!」
そう答えてその手を握った
「あっ、焼きそばだー!」
私は、焼きそばの屋台へと駆け寄る
「食べたい?」
わたがしを買いに行く予定だったけどやっぱり、好物な物は欲しくなる
「うん!食べたい」
「じゃあ、先に買うか」
「ありがと!このあとわたがし、
買おうね!」
「ん、さんきゅ」
そう言って笑った那月くんの顔は優しくて
少し、ドキッとした
心の奥から何かがこみ上げてきて、顔が
赤くなる
いけない、そう思って顔を手で仰ぐ
「な、なんか暑いね〜」
バレないように誤魔化す
「……あ、ああ」
チラッと那月くんを見ると、逃げるように歩き出した
「速く買いに行こ」
「え?あ、うん」
よく分からないけど、わたがし食べたそうだったし、速く買いに行かなきゃね!