うちのお姫様はお祓い様。

ー安倍家ー


ｶﾞﾗｶﾞﾗｶﾞﾗｯ



｢お母さん、ちょっとてつだって！｣


｢はいはい～、何なの、澪？
ただいまも言わないで……って、、誰？！｣



菖蒲に家の前まで運んでもらい、ドアを開けてすぐお母さんに会長の手当てをしてもらうように頼む。



｢しかも澪、その恰好…｣



お母さんは菖蒲が運んできた会長を見て悲鳴を上げた。
それに男子用のブレザーを羽織っているのを見て少し眉をひそめる。



｢後から全部説明するから、、
今はとりあえずこの人を助けてほしいの。｣


｢、、、分かったわ。澪は着替えてきなさい。
着替え終わったら奥からお爺ちゃんを呼んで来て。｣




私の切羽詰まった言い方にお母さんも何かあったのだと悟ってくれたのか菖蒲に会長を客間に運ぶように言った。