うちのお姫様はお祓い様。
お爺ちゃんは満足そうに私と会長を見て、部屋を下がらせた。



「会長、なんであんなこと約束しちゃったんですか?」


「え?あぁ婚約者のこと?」


「会長は別の人生を歩む権利があるんです。
それを勝手にうちの都合でダメにするなんて、、、」


「別にいいよ。気にしないで」


「気にします!
、、、私がこの街から出て行けばそれでよかったのに」



そうボソッと呟くと、リビングへ向かって前を歩いていた会長が突然後ろを振り向いた。



「だからさ!そーゆーことすると悲しむ人、沢山いるじゃん?桜さんとか、昴君とか天川さんとか、俺も、ね。」


「でも!」


「でもじゃねぇ。俺がいいっつってんだから良いんだよ」

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