うちのお姫様はお祓い様。
「あのねえ、勇人さん。
澪が男の子連れてきたからって格好つけて怒らなくてもいいんじゃないかしら?」


「さっ、桜ちゃん何言ってるの?!」



お父さんは図星だったのか少しあせった様子でお母さんの口をふさごうとする。



「やっぱり格好つけてたの?お父さん。
いつも泣きつくのに怒ったから私心配しちゃった」



お父さんは私のこの言葉で何かの糸が切れたのか、いつものように泣きついてきた。



「澪~ごめんな~?本当は怒るつもりなんてなかった
ただちょっとな、、、」



お父さんは私を抱きしめながらブツブツと呟いている。



「ううん、心配させてごめんなさい。
しかも会長にまで助けて貰っちゃったし、、、」


「あぁ、そうだった!」



お父さんはガバッと私から離れて会長の方を見た。



「藤原君、昨日は澪を助けてくれたみたいでありがとう。」


「いえ、、、僕は何もできなかったですし
しかも、逆に助けて貰って本当に助かりました。」 



会長はお父さんから急にお礼を言われて驚きながら、少し悔しそうに顔をゆがめながら応える。
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