うちのお姫様はお祓い様。
湯船に浸かりながらふと昔のことを思い出した。


俺と、安倍、、、いや、澪と出会ったのはついこの間、澪が角から飛び出してきて俺の大事なところに手をついてしまったあの衝撃的な日が初めてだと思っていた。


だけど、そうじゃなかった。


実は俺と澪が出会ったのはその日が初めてではない。

今さっき、今までずっと鱗片も思い出せなかったような記憶のピースが全て繋がった。



「なんで覚えてないかなぁー、あいつ。」



パシャッと顔を湯船に沈めながら少し不服そうに呟く。
< 192 / 280 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop