うちのお姫様はお祓い様。

事件の内容

結局、手を繋いだまま家まで帰ってきてしまった。
しかも、恋人つなぎっていうやつで。



「相変わらずでけー家。
このまま家の中まで入るか?」


「ニヤニヤしないで。そんなことしないから」



ニヤニヤする千里君と繋いでいた手をほどいて、うちの中に入る。





「ただいまー」


「あ、お帰りなさい、澪。具合は大丈夫だった?
お爺ちゃんが呼んでたからすぐに行きなさいね。」




お母さんは私が帰ってくるとすぐに夕飯を作る手を止めて熱がないかとか私の体をペタペタ触って具合を確かめた。




「お邪魔します、桜さん。」


「千里君もお帰りなさい!あー、いつ見ても目の保養ね」


「ちょっとお母さん…!」



私の後ろからひょこっと顔を出した会長モードの千里君にお母さんはほぅ…っと息をつく。





「姉ちゃん、お帰り!
あのさ、帰ってきたところ悪いんだけどちょっと課題で分かんないとこが……………ってな、なんでこいつ、じゃない、千里さんがいるの?」
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