うちのお姫様はお祓い様。
「帰ってたんだね、昴。ただいま。」



昴は私の後ろに立ってた千里君のことを見つけると何やらその可愛いお顔を一瞬顔をしかめた。なんで…?



「…またお世話になるよ、昴くん。」


「帰らなくてよかったんですか?」


「まぁ…澪のことが心配だったしね。
今日までお邪魔するよ。」


「そうなんですか。どうぞごゆっくり。
…それでさ、姉ちゃん。ここなんだけど」


千里君も相変わらずの完璧な会長モードで大人な対応してるけどなんか地味に挑発してる?
昴も笑顔だけどなんかすっごい棒読みだし…



「昴、澪はお爺ちゃんに呼ばれてるから後にしなさい。
ほら、澪もさっさと行ってきなさい!」


「そうなの、ごめんね昴。また後で…」


「僕が教えようか?」


「いえ、結構なんで。
これ俺でも分かんないってことは姉ちゃんにしか分かんないだろうし。」



昴はなにやらトゲのある言い方でちらっと千里君に目をやって自分の部屋に帰っていった。
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