【完】私の甘い彼氏様
“パチッ”
目を覚ますと、どこか見たことある、でも自分の部屋のものではない天井が見えた。
…………ここ、どこ…?
キョロキョロと回りを見渡す。
シンプルだけどどこか安心する家具の配置。
暖かいクリーム色の壁紙。
大好きな匂い。
たくさん勉強したことが遠目からでも伺える参考書。
そして、
“ガチャ”
「起きたか!美亜!…よかった……」
好きで好きでしょうがない、碧がいる部屋。
間違いなくさっき去ったはずの碧の部屋だった。
もう、来ることはないと思ってたのに。
まさかこんな形で来ることになるなんて…。